ピラティスは数多くの論文から、腰痛や肩こりなどの疾患に対して改善・予防の効果があることが証明されてきました。世界の主要国では医療の一環としてリハビリなどにも多く活用されています。
それでもなお、日本ではピラティスが医療として認められている訳ではありません。いったいなぜなのでしょうか?
日本でいう医療とは『医術で病気を治すこと(広辞苑より)』であり、「病気」を対象とし、その目的は「治すこと」なのです。つまり、病気ではない人、健常者は対象としておらず「健康増進」「予防医学」は医療にはならないということです。
数多くの論文や実績からピラティスが腰痛や肩こりなどの疾患に対して効果的であることは証明されているが、医療の前提が「病気」である以上、医療として認められないのです。
ピラティスが世界中に広まったのは、アメリカのニューヨークにて多くのバレエダンサー達に支持されたことです。ダンスは身体表現の「アート」として、動きを美しくかつ機能的に表現しなくてはならない。そこで、全身の筋肉と、それを統合している脳の調和がとれた連動性が求められピラティスが支持されたのである。
また、人間の潜在能力を引き出すスポーツ選手や歌手、容姿を美しく魅せる女優やアイドルなども一つの「アート」として考えることができます。
つまり、たとえ病気であっても、健常者であっても人間本来の潜在能力を引き出すことがピラティスにおける最大の効果なのです。
たとえ日本ではピラティスが医療として認められておらず、ボディメイクや運動の一環として認識されていても、人間本来の潜在能力を引き出すことは、身体の正しい使い方・効率的な動作を生み出し疼痛の改善や予防に十分な効果がある。
WHOは1978年にプライマリヘルスケアについてのアルマアタ宣言により、公衆衛生を中心とした健康教育の重要性を提唱しました。
1986年にはオタワ憲章の採択により、ヘルスプロモーションおよび国を挙げた疾病予防対策が推奨されるようになった。また、日本では「健康21」が立ち上げられ、健康運動指導士の育成、特定健康診査(メタボ)などの政策が行われるようになったのです。
もともと東洋医学には「未病」という概念があり、日常の生活が大切だということは言われていたが、西洋医学でもこの考え方が推奨されてきたのです。
予防と言って真っ先に思い浮かぶのは歯医者さんかと思います。歯科の分野では、歯石の除去や歯磨きの指導まで様々な予防処置が行われているからです。
このような考え方は整体にも通ずるところがあり、身体の緊張を解放し、骨格を整えることで将来的に起こり得る腰痛や肩こりなどの予防に効果があるからです。
非常に多く見られる
「スウェイバック姿勢」
ピラティスはもともとリハビリから始まり、身体の正しい使い方や重力に対して抗ずるために必要な筋肉を強化することができます。
整体では、全身の筋肉を緩ませ、関節を矯正することで治癒の促進や身体機能の向上を目的とします。ですが、現代社会において問題となっているのは、「運動不足」です。長時間のデスクワークや便利な家電の普及などにより私たちは、極端に身体を使うことが減ってしまったのです。
そのため、筋肉のバランスはおかしくなり、不良姿勢が多く見られるようになったのです。以前は、身体を酷使している状態から、筋肉の緊張による「骨盤前傾」の姿勢が多く見られたが、現在では、筋肉の弱化による「スウェイバック」姿勢が圧倒的に多くなっています。その点から、整体で緩ますことも必要ではあるが、よりピラティスのエクササイズが予防にとって効果的であるといえます。
身体の痛みに対しての予防法は、正しい身体の使い方や重力に対して抵抗できるだけの筋肉を獲得できる「ピラティス」が最も効果的である。
現在、日本ではピラティスのブームが第3波と言われています。これも、皮肉なことに不良姿勢を作りやすいスマホが普及したことが、影響しています。
世界的に見れば、世界で活躍しているトップアスリート、歌手、ハリウッドスター、アイドルなどは日常生活の一部としてピラティスが取り組まれている。
日本でも、SNSを通してこのような姿を見かける機会が増え、日本のスポーツ分野や芸能界でも取り組まれるようになりました。テレビを見ていても、嬉しいことにピラティスについて紹介している方が増え、より一層身近なものになりました。
私もピラティスで姿勢や身体の使い方が大きく変わった一人の経験者として、そして、インストラクターとしてまだ知らない全員にピラティスを経験してもらいたいと思っているところです。
院長 荒井 俊輔
業界歴10年、述べ3万人以上の治療実績を積んできました。産後の崩れや姿勢の悪さは、身体の痛みだけでなくあらゆる病気の元となります。当院独自のつむゆうメソッドでいち早くその問題から解放され、笑顔あふれる毎日を取り戻しましょう!