腱　鞘　炎

　腱鞘炎とは筋肉の両端にある腱を包んでいる腱鞘というトンネルに、何かしらの原因で炎症が生じている状態のことです。この腱鞘は字の通り、刀が鞘に収まっているように、腱を包み動きをサポートして円滑に動かすためのものになります。よく言われている原因は度重なる反復動作により発症するものとされています。手を細かく動かす美容師さんや、抱っこをしている時間が長い産後のママに多い疾患でしたが、近年ではデスクワークやスマホを多く操作している方にも見受けられる疾患になります。

　
　症状は手首の付け根（特に親指側）に痛みを訴えるケースが多く、親指を握り込んだ状態で小指側に倒した際にズキッとした痛みが現れれば腱鞘炎と言えます（フィンケルシュタインテスト）。ひどい場合では赤く腫れていたり、熱を持っているなどの炎症反応が現れていることもあります。
　整形外科では痛みを止めの注射や、何度も繰り返す場合には腱鞘を切開するオペを行うこともあります。保存療法では炎症反応が強い時はアイシングなどでまずは冷やすことが最優先であり、根本的な改善のためには”不良姿勢”の改善や”正しい身体の動きの再学習”が必要になります。あなたの姿勢を客観的に見ていただきたいのですが、

・背中は丸まっていませんか？
・腕を前に伸ばした際に脇が開いていませんか？
・肩は耳の横までまっすぐ上がりますか？

　腱鞘炎になってしまう方のほとんどは少なくともこの３つのうち１つ以上当てはまっています。このような状態で反復的な動作が加わることで、腱と腱鞘との間に摩擦が生まれ腱鞘炎になってしまうのです。
　また、あまり自覚がない場合としては手のむくみがありむくみが原因となって腱鞘炎に移行するケースもあるため、単一の要素よりも複合的な原因により発症することでなかなか改善がされにくい疾患です。

 　お身体の状態も外側・内側をしっかりと診ることで根本的な原因が明らかになります。早期に治療を行うことでこのようなひどい状態になる前に改善することがほとんどですし、切らずに済むのであれば切らないに越したことはありませんよね。しっかり治したいけど、オペするのは嫌だなという方は当院で根本的な改善をしてみませんか？